第108回上級 2024.11.10-11

 
<開催日>  2024年11月10日〜11日<開催場所> 東京・浜松町 味覚糖UHA館TKP浜松町カンファレンスセンター
<受講者人数> 11名

【症状別テーマ】
 

  • イップス・ジストニアの総論
  • イップス・ジストニアの各論
  • PCRTで活用するコーチング
  • PCRTにおける「質問力」
  • 代理検査と遠隔治療

 
■ 学習内容
 

  • 「ジストニア」と「心因性」との因果関係
  • PCRTの観点から見た原因論
  • ジストニア(イップス)症状に対するPCRTの治療哲学
  • ジストニア(イップス)少女のメカニズムと治療に関する考察
  • ジストニア(イップス)の症例別各論
  • コーチングの背後にある心理的側面
  • 慢性症状サイクルから抜け出すためのコーチング
  • 「寄り添う力」を高めるために
  • 傾聴、フィードバック、チャレンジのスキル

 

 
■講義

 

一日目
オープニングとして篠崎大輔先生より受講者の心得についての説明がありました。
講義冒頭では、代表講師保井志之先生が事前に受講生からのセミナー前に提出された課題からの質問に対して、受講生がPCRTを臨床で行う上での悩みに対して、回答されました。
認知調整法の復習として、各テーブルに分かれて受講生の引き出すEBの確認や質問の仕方などをインストラクターを交えて、フィードバックし合いながら、中級編までの再確認を行いました。
 講義として、保井先生がジストニア・イップスの総論各論をスライドを使って説明されました。ジストニア症状に対してのデモンストレーションも行いました。受講生は症状に対しての保井先生のEBの引き出し方、質問の仕方を真剣な表情で学ばれていました。またデモンストレーションに対しての質問もレベルアップを感じとる事が出来ました。
 今回のセミナーでは深掘りする質問のワークをテーマごとに、課題のある受講生が患者役になっていただいて、インストラクターがデモを行う機会を多くいただきました。受講生も自分の質問の仕方と、ベテランの先生の質問に多くのことを感じ取っていただいた印象がありました。
 
二日目
 冒頭に前日の内容に対しての質疑応答が行われました。質問の質もレベルアップしている印象を受けました。
二日目のテーマとして、PCRTにおけるコーチングを中心に講義とデモンストレーション、テーブルワークを行いました。テーブルワークにおいても施術者役になる先生に挙手をしていただき、それぞれが積極的にワークに参加していただきました。2年3年と繰り返し受講されている先生方の治療手順や質問のレベルアップが目に見えて分かる、良いセミナーになったと思います。
 
午後のスタートでは、森田泰宏先生の「耳の閉塞感と耳鳴り」と
白星朋之先生の「アプローチイップス」の症例報告がありました。
お二人の先生の症例報告は、ゴールド認定者に相応しい結果が伴った素晴らしい症例報告でした。
 

 
 

★認定試験★
 
ゴールド認定試験に森田泰広先生が合格しました。
おめでとうございます。
今後の更なるステップアップとPCRT臨床家としての活躍を期待します。

 

🔊施術を受けられた先生方からの感想
 

  • 根本原因に質問が到達した際に、自分の考えとは違ったのにも関わらず、確かな納得感を得られたことに感動しました。
  • 家に帰りたくないと反応で出ていたのですが、頭のモヤモヤがとれ早く家に帰れそうです。
  • 施術を受けたことによって、頭がとてもスッキリしました。漠然としたモヤモヤ感がなくなり頭がとてもクリアです。
  • 二日間の研究会を終えた翌日、普段は朝の起床でなかなか起きる事が出来ず時間ギリギリまで寝ているのに自然と起きる事ができたことにびっくりしました。
  • PCRTの根本的な治療に毎回感動と新しい驚きを体感しています。脳の混線を整えることで、こんなに変化が出るのかと改めて学ばせていただきました。
  • 家族に対する価値観を確認できた。
  • 自分に向けられた猜疑心。自分が自分にプレッシャーをかけていたことに気がつきました。実際に今日、周りが気にならずにパフォーマンスが落ちなかったです。
  • 自分に目を向け、自分の真の課題に目を向けようと考えが変わりました。
  • 遠隔治療をしてくださったEBが帰って確認したところ取れていたことを確認できました。
  • 納得感と共に効果を感じられた。納得感が深まるにつれて、後から効果が増強した。
  • ワークを受けて頭の中がスッキリした。
  • 母親との関係で起こっていた不調を治療していただきました。無意識の中には兄弟で平等であるべきと感じていましたが、平等に対しての意味づけを自分でしていたことで誤作動が起こっていたことに気づかせていただきました。治療後はモヤモヤした感覚がなくなりました。

 
◾️総評
 
今回の上級セミナーでは総じて、受講生のレベルアップ、LCAチームとしての一体感を感
じることができました。受講生同士も2年3年と継続している先生方でコミュニケーションをとり切磋琢磨している様子を見受けられます。
自分一人では悩んで立ち止まってしまうことも、スタッフに相談してくださったり、受講生同士で共有することでチームとしての成長ができ、まさしくLCAの目指すところであると感じています。
技術やノウハウに捉われ自分にばかり目を向けていると、患者さんの真の問題を引き出すことは難しいのではないかと思います。患者さんに寄り添い、興味を持ち、何を望んでいるのかを拾い上げていく事がPCRTでは大切だと感じます。
患者さんのエネルギーブロックと同じようにPCRTの学びも、わかった気にならず、まだ何か隠れているのではないか?成長できる余地はどこにあるのかを探索して、また来年一緒にチームとして成長できる事を楽しみにしています。
 

(文責:心身条件反射療法セミナースタッフ 石田尚也)