ピアニストのイップス
症例テーマ:
●ピアニストのイップス
報告者情報:
●氏名:二又 拓
●開業歴:5年
●PCRT歴:2年
●施術院名:二又接骨院
●初診年月日:2023年9月29日
●報告期日:2024年7月11日
症例要約:
結果判断: 完治 or 未完治 |
未完治 施術継続中 |
治療期間: | 2023年9月29日〜2024年5月10日 |
通院回数: | 18回 |
一回の治療期間 | 30分以内 |
治療経過の良し悪し: | 18回の施術で症状軽減、施術継続中 |
治療回数毎のスケール表
初回 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 6回目 | 7回目 | 8回目 | 9回目 | |||||||
症状の程度(イップス全体) | 10 | 2 | 2 | 3 | 4 | 4 | 5 | 4 | 4 | ||||||
症状に対する予期不安 | 10 | 7 | |||||||||||||
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3 | 2 | 2 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | |||||||
CGI-S(初回のイップスの症状の程度) | 4 | ←初回時のみ入力 |
10回目 | 11回目 | 12回目 | 13回目 | 14回目 | 15回目 | 16回目 | 17回目 | 18回目 | |||||||
症状の程度(イップス全体) | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | ||||||
症状に対する予期不安 | |||||||||||||||
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 2 | ||||||
CGI-S(初回のイップスの症状の程度) |
はじめに:
初診時(9/19)、プロのピアニストで演奏時、指のひっかかりの症状で来院。当初は他の治療師が施術を担当していたが、患者の情報を聞き、PCRTでの施術が必要だと判断し、2回目(9/29)以降、二又が施術を担当した。
患者の愁訴:
ピアノを弾く際に指がひっかかる。
小指から母指の動きに関しては、ひっかかりがあるが、逆の動きに関しては症状無し。
患者情報:
60代女性 家族構成:夫・息子1人・娘2人
仕事 プロのピアニスト
発症からの経緯:
ピアノを演奏する際に左第4指が引っかかる症状があり、約30年間症状の改善が無く、悩んでいる状態。
来院に至るまでに整形外科でレントゲンなどの検査を行ったが特に異常なし。
他の整骨院や治療院での治療歴もあるが変化がなく当院の来院に至る。
初回〜通院施術回数毎の記録
初回:R5年9月29日
イップス症状の数値化:
症状の程度 | 10/10 |
予期不安 | 10/10 |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) | 4/7 |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(左骨盤回旋、右頸部回旋) | ○ | |
症状イメージ(演奏イメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(小指→親指) | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス(腰部軟骨系、頸部・骨系) | ○ | |
症状イメージ(演奏イメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(小指→親指) | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
ハード面調整法:振動調整法
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
補足説明:
「反応言語」とは、PCRT認知調整法の検査で用いる辺縁系領域に関連する言語チャートからPRT(生体反応検査表)によって陽性反応が示された言語である。臨床では「キーワード」と呼ぶことが多い。
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時)+左第4中手骨・骨系+靭帯系 | 猜疑心 | 長年尊敬していた恩師に対して、人として信じられない行動を何度か目の当たりにし裏切られた経緯あり。 |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(左骨盤回旋、右頸部回旋) | ○ | |
症状イメージ(演奏時) | ○ | |
指のムーブメント動作(小指→親指) | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
2回目:7日後 R5年10月6日
患者コメント(愁訴):
1回目の施術後から指のひっかかりが軽減し、弾きやすくなった。
NRS 10→2(患者の主観)
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 2/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(左骨盤回旋、右頸部回旋) | ○ | |
症状イメージ(演奏イメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(小指→親指) | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス(腰部軟骨系、頸部・骨系) | ○ | |
症状イメージ(演奏イメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(小指→親指) | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
ハード面調整法:振動調整法(頸部骨系、腰部軟骨系)
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時)+左第4中手骨・骨系+靭帯系 | 復讐心 | 子育てとピアノを両立しなければならない事に関する葛藤。子育てに時間がとられるが自分自身の母親としての存在感やピアノに対しての在り方に対する考え。 | 陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(左骨盤、頸部右回旋) | ○ | |
症状イメージ(演奏時) | ○ | |
指のムーブメント動作 | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
3回目:11日後 R5年10月17日
患者コメント(愁訴):
ひっかかりが軽減した状態が続いている。嬉しい。
首と右肘を数日前から痛めている。首は後屈時、右肘は曲げ伸ばし動作
頚部:NRS10→4(本人の主観)
右肘:NRS10→3(本人の主観)
※頚部、右肘の治療に関しては他の施術師がPCRTと別の治療を行った。
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 2/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 2/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(頚部右回旋、屈曲時) | ○ | |
症状イメージ(演奏時) | ○ | |
指のムーブメント動作(小指→親指) | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
頸部骨系、靭帯系 | ○ | |
症状イメージ(演奏時) | ○ | |
指のムーブメント動作(小指→親指) | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
ハード面調整法:振動調整法(頸部骨系)
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時)+左第4中手骨・骨系+靭帯系 | 虚栄心 | 昔ピアノの演奏で上手に弾けないことに対する能力的な格闘 完璧に弾くのではなく、ぱっと見で出来ている様にごまかして弾いている 周りからはわからない。 |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(頚部右回旋、屈曲時) | ○ | |
症状イメージ(演奏時) | ○ | |
指のムーブメント動作 | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
4回目:10日後 R5年10月27日
患者コメント(愁訴):
良い状態が続いている。滑らかに演奏できる様になってきた。
NRS10→2(本人の主観)
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 3/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 2/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(全て陰性) | ○ | |
症状イメージ(演奏時) | ○ | |
指のムーブメント動作(小指→親指) | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
症状イメージ(演奏時) | ○ | |
指のムーブメント動作(小指→親指) | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時)+左第4中手骨・骨系+靭帯系 | 犠牲心 | 子育てをしながら演奏会の準備をしていた。 指導に関して他の人よりも面倒見がいい方だと思っている。自分の時間を犠牲にして指導を行い。喜んでくれた人に対して嬉しく思う。 |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
症状イメージ(演奏時) | ○ | |
指のムーブメント動作 | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
5回目:5日後 R5年11月1日
患者コメント(愁訴):
1月にレコーディングを控えていて7月に本番がある。
少し引っ掛かりが戻った状態。NRS10→4(本人の主観)
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(全て陰性) | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパート演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指をうごかす) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時)+左第4中手骨・骨系+靭帯系 | 犠牲心 | 昔、アンサンブルの発表の為、自分の時間を犠牲にして友人の練習に付き合っていた時期があった。その中で友人と音楽への取り組み方に対しての温度差を感じ、友人としては良いが仕事仲間としてはあまり一緒にしたくないと感じた。 | 陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
6回目:7日後 R5年11月8日
患者コメント(愁訴):
施術後はスムーズさを感じられるが家に帰って演奏すると症状が戻ってしまう。
来院前に歩行中に自転車にぶつかられた。右肘から手首にかけて痛みがある。
右肘から手首の痛みNRS10→4(本人の主観)
右肘から手首の治療に関しては他の施術師がPCRTと別の治療を行った。
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(右肩甲骨後方) | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパート演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
右肩甲骨(肩甲上腕関節、軟骨系) | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ハード面調整法:意念調整法(右肩甲骨、軟骨系)
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、素早く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 犠牲心 | 1人目を出産して以降子育ては大変だったが仕事と子育ての両立が楽しかった。仕事では育成も行っており、自分が頑張ればいい方向に向くと考えていた。 | 陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
7回目:9日後 R5年11月17日
患者コメント(愁訴):
施術後はよくなっている実感はあるが家に帰って演奏すると症状がもどってしまう。
長年の症状である為、そんなにすぐに良くなると思っていない。
右手首の症状は軽減し右肘周辺と右肘頭部分の痛みが残存している。
右手首NRS10→2(本人の主観)
右肘NRS10→4(本人の主観)
※右肘から手首の治療に関しては他の施術師がPCRTと別の治療を行った。
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 5/10 |
予期不安 | 7/10 |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(右肩甲骨後方) | ○ | |
症状イメージ(演奏時、素早く演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
右肩甲骨(肩甲上腕関節、軟骨系) | ○ | |
症状イメージ(演奏時、素早く演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ハード面調整法:意念調整法(右肩甲骨、軟骨系)
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、素早く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 成長 | 技術的、人間的(子育てと仕事の両立)成長はしている。 ピアノは弾けてはいるがスムーズではない。弾けてはいる。 満足度8/10→ひっかかりがなくなったらストレスがなくなり満足。 |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
8回目:7日後 R5年11月24日
患者コメント(愁訴):
ピアノで速いパートで強く弾くと引っ掛かる。症状は一定。
NRS10→4(本人の主観)
手首の痛みは改善、右肘関節は屈曲時、伸展時に痛みが残存NRS10→2(本人の主観)
※右肘から手首の治療に関しては他の施術師がPCRTと別の治療を行った。
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(右肩甲骨後方、頸部左回旋時) | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
指を強く弾く | ○ | |
左第4中手骨・骨系+靭帯系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
右肩甲骨(肩甲上腕関節軟骨系、頸部骨系) | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
指を強く弾く | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ハード面調整法:意念調整法(右肩甲骨、軟骨系)
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、強く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 自尊心 | 24年前子育てと仕事とをうまく両立できている。プライド 仕事では演奏や生徒の指導、審査員もしていた。 |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、素早く演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指を強く弾く | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
9回目:5日後 R5年11月29日
患者コメント(愁訴):
はやく指を動かす動作での動きが残っていて強く弾くと引っかかる症状に変わってきた。
右手首、右肘の痛みは改善。
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランスすべて陰性 | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
指を強く弾く | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
指を強く弾く | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、強く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 虚栄心 | 妻として旦那や子供たちに対して家庭と仕事でうまくできていることに関する虚栄心 | 陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
10回目:7日後 R5年12月6日
患者コメント(愁訴):
最近は一定の症状、治療後は良い、家に帰ってピアノを弾くとひっかかる
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランスすべて陰性 | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(指を速く弾く) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(指を速く弾く) | ○ | |
指を強く弾く | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、強く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 復讐心 | 周りからはピアノが出来る人だと思われている。 自分は思わないが周りからライバル意識を持たれる。 ピアノ人生の中で最初は良い友人と思える人もいたが考え方の違いや嘘をつく人がいた為縁を切る人もいた。 |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
11回目:9日後 R5年12月15日
患者コメント(愁訴):
治療後は良い、家に帰ってピアノを弾くとひっかかる
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランスすべて陰性 | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指を強く弾く | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、強く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 猜疑心 | 子供が自分の事をどのように思っているか?母親でいられているのか? 生徒で子供がたくさんくる→仕事によって子供が犠牲になっているのではないのか?仕事を辞めた方がいい?※1人目出産してから思っていた。1人目が高校生の時に不登校、仕事が順調な時にこのようなことになり、エネルギーを奪われた。2人目以降に対しては逆に開き直っていた。 |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指を強く弾く | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
12回目:11日後 R5年12月26日
患者コメント(愁訴):
1月にレコーディング。忙しい。
引っ掛かりが気になるが、周りは気づかないレベルなので大丈夫。
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランスすべて陰性 | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、強く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 猜疑心 | 子供に割く時間がなく、子供にどう思われているか、申し訳ない気持ち。ただ、仕事なので仕方がない。 |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
13回目:15日後 R6年1月10日
患者コメント(愁訴):
2週間後にレコーディングを控えており今回はホールでリハーサルを行ったが引っ掛かりはあるが弾けている。
NRS10→4、3(本人の主観)
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランスすべて陰性 | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、強く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 競争心 | 結婚や出産前は、コンサートや様々な事に関して寝る時間や休む時間もないぐらい忙しかった。今は昔ほど忙しくはないが、充実して楽しく仕事ができている。考えてみると昔の方が、自分を追い込でいた。 |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いパートを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く、往復) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
14回目:9日後 R6年1月19日
患者コメント(愁訴):
最初と比べると弾きやすくなっている。
しかし速く弾くパートでの引っ掛かりは同じ。
小指から親指への動きはましになってきている。
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランスすべて陰性 | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速い演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、素早く演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、強く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 復讐心 | 4年前にコンサートを3人で行った際にその内の1人があまり練習や打ち合わせに来ず温度差が生まれた。3人で行っているのに納得できなかった。 |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いフレーズを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
15回目:7日後 R6年1月26日
患者コメント(愁訴):
レコーディング終わり少し落ち着いた。
指の動きが少しまし。
NRS10→3(本人の主観)
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランスすべて陰性 | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速い演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いフレーズを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(指を強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、強く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 猜疑心 | ライバル心を抱かれることが多いが、なぜ相手がライバル心を抱くのか? |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いフレーズを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
16回目:7日後 R6年2月2日
患者コメント(愁訴):
治療後はいいが家に帰ると戻る。すこし小指からの動きがまし。
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランスすべて陰性 | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いフレーズを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
指のムーブメント動作(強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、素早く演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(指を強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、強く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 競争心 | 昔からライバル心を抱かれることが多く、「あこがれてもらうことが多い」 |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、素早く演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(指を強く弾く) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
17回目:19日後 R6年2月21日
患者コメント(愁訴):
悪くはなっていないが治療直後は良いが家に帰って演奏すると指のひっかかりがあり、最近指のひっかかりの動きに変化があり小指→親指への順番の動きより、小指から親指、小指から人差し指、小指から中指の動きで気になるようになってきた。
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 4/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 3/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランスすべて陰性 | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いフレーズを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指の連動性 | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いフレーズを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指の連動性 | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ソフト面調整法:PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
症状イメージ(演奏時、強く弾くイメージ)+左第4中手骨・骨系 | 虚栄心 | ピアノを弾く際に音色や美しさなど気持ちを込めて弾いているように感じてもらう様に弾く |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いフレーズを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指の連動性 | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
18回目: R6年6月24日
患者コメント(愁訴):
最近は調子が良く症状の程度としてはMRS10→2~1.7ぐらいで落ち着いているが症状としては速く弾くフレーズでひっかかりがある。
5月に転倒し右膝をぶつけて痛めた。段差が痛い。
イップス 症状の数値化:
症状の程度 | 2/10 |
予期不安 | |
CGI-I(初回と比較した改善の程度) | 2/7 |
CGI-S(初回のイップス症状の程度) |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス(右下肢軟骨系、右骨盤回旋) | ○ | |
症状イメージ(演奏時、素早く演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く弾く) | ○ | |
指のムーブメント動作(小指の連動性) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
●EB検査
EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
基本バランス(右膝蓋骨骨系、軟骨系) | ○ | |
症状イメージ(演奏時、素早く演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
指のムーブメント動作(小指の連動性) | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
ハード面調整法:意念調整法
ソフト面調整法:PCRT認知調整法 意味記憶
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
演奏時、速く弾くイメージ+左第4中手骨・骨系 | 肯定的な意図 (被害者、犠牲者であるという承認) |
指のひっかかりの症状に関しての被害者(リハーサルで速いフレーズの所をしっかり弾けていたか周りに確認している。) 指の長さが短い(ハンディキャップ) |
陰性化 |
●目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス | ○ | |
症状イメージ(演奏時、速いフレーズを演奏しているイメージ) | ○ | |
指のムーブメント動作(速く指を動かす) | ○ | |
小指の連動性 | ○ | |
左第4中手骨・骨系 | ○ |
考察
現在も継続治療中であるが今回の症例を通じて日頃セミナーに参加している中でPCRTは術者の力量のより見える範囲が変わってくるのだと実感できた。
初回治療時と最近の治療では変化があり、コンサートやリハーサル、レコーディングが近づいた際には症状が安定せず、治療後の変化はあるが家に帰って演奏すると症状がぶり返し出現しているのが現状である。ここに何か脳の誤作動が関係しているのではないかと考えている。
PCRT1年目で未熟である私が出来る能力で治療したが更にPCRTの技術の向上が出来れば今後は少ない回数で脳の誤作動を発見できるのではないかと考えている。PCRTを通じ、研鑽を積んでいくことが更に必要だと感じた。
今回の経験を活かし今後もさらにPCRTの活動を増やし多くの人に知ってもらい症状の改善に努めていきたいと思う。