風邪症状後、悪化した慢性背部痛と声枯れ
症例テーマ:
●風邪症状後、悪化した慢性背部痛と声枯れ
報告者情報:
●氏名:渡邊 浩人
●施術歴:10年
●PCRT歴:1年
●施術院名:整体 ゆいの樹
●初診年月日:2024年1月5日
●報告期日・2024年3月18日
症例要約:
結果判断: 完治 or 未完治 |
完治 |
治療期間: | 2024年1月5日〜1月27日 |
通院回数: | 5回 |
一回の治療期間 | 60分以内 |
治療経過の良し悪し: | 経過良好 |
治療回数毎のスケール表
・背部痛
初回 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | |
現在の症状(意識レベル) | 9/10 | 7/10 | 7/10 | 3/10 | 1/10 |
現在の症状(機能評価チャート) | 9/10 | 7/10 | 6/10 | 4/10 | 1/10 |
筋骨格系(機能評価チャート) | 7/10 | 6/10 | 5/10 | 2/10 | 1/10 |
・声枯れ
初回 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | |
現在の症状(意識レベル) | 8/10 | 7/10 | 7/10 | 0/10 |
現在の症状(機能評価チャート) | 7/10 | 7/10 | 7/10 | 0/10 |
はじめに:
以前、落馬後の尾底骨の痛みで来院されていた患者様。
主訴は風邪を引いた後から悪化した背部痛の改善であったが、酷く声が枯れている状態も続いており、その症状も治療対象になると伝えたところ患者様が希望されたため、背部痛と声枯れの症状をPCRTで施術することとなった。
患者の愁訴:
背部痛の改善
声枯れの改善(施術者からの提案後)
患者情報:
48歳 女性
家族構成:夫55歳 長女22歳 長男20歳 次女 17歳
発症からの経緯:
慢性的な背部痛を元々お持ちであったが風邪を引いてからその症状が悪化、咳をすると背部に激痛が走る、座位や立位など同じ姿勢を数分すると痛みが出てくる状態が2週間以上続いている。
また、風邪を引いたときに全く声が出なくなり、風邪が治った後も若干声が出るようになったが、酷くかすれてしまい日常の会話をするにも苦労する状態が続いている。
初回〜通院施術毎の記録
初回:R6,1月5日
症状の数値化:
●背部痛
現在の症状(意識レベル) | 9/10 |
現在の症状(機能評価チャート) | 9/10 |
筋骨格系(機能評価チャート) | 7/10 |
●声枯れ
現在の症状(意識レベル) | 8/10 |
現在の症状(機能評価チャート) | 7/10 |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス:骨盤左回旋 左肩甲骨後方 左頸椎回旋 | ○ | |
頸椎左側屈 | ○ | |
違和感部(声帯靱帯)への触刺激 | ○ |
●EB検査
身体系&情報系EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
第4胸椎骨系 | ○ | |
声帯靭帯 | ○ |
ハード面調整法:
● AMベイシック
ソフト面調整法:
● PCRT認知調整法
補足説明:
「反応言語」とは、PCRT認知調整法の検査で用いる辺縁系領域に関連する言語チャートからPRT(生体反応検査表)によって陽性反応が示された言語である。臨床では「キーワード」と呼ぶことが多い。
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
第4胸椎骨系 | 警戒心 | 長女が大学を休学中で決断の時期が近づいているため、来年以降どうするのか気になる | 陰性化 |
声帯靭帯 |
自立心 | 勤務先が閉店予定で再就職することへの不安がある |
陰性化 |
● 目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス:全て | ○ | |
頸椎左側屈 | ○ | |
違和感部(声帯靱帯)への触刺激 | ○ |
2回目:4日後来院 R6,1月9日
症状の数値化:
●背部痛
現在の症状(意識レベル) | 7/10 |
現在の症状(機能評価チャート) | 7/10 |
筋骨格系(機能評価チャート) | 6/10 |
●声枯れ
現在の症状(意識レベル) | 8/10 |
現在の症状(機能評価チャート) | 7/10 |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス:左頸椎回旋 頸椎屈曲 | ○ | |
頸椎左回旋 | ○ | |
違和感部(声帯靱帯)への触刺激 | ○ |
●EB検査
身体系&情報系EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
第3胸椎骨系 | ○ | |
声帯靭帯 | ○ |
ハード面調整法:
● AMベイシック
ソフト面調整法:
● PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
第3胸椎骨系 | エピソード記憶 | カラーチェンジ (症状あり→紫、症状なし→白) |
陰性化 |
声帯靭帯 |
貢献 | 閉店することになりお客さんが減り、やる事が減ってしまったため貢献できていない |
陰性化 |
● 目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス:全て | ○ | |
頸椎左回旋 | ○ | |
違和感部(声帯靱帯)への触刺激 | ○ |
3回目:4日後来院 R6,1月13日
患者コメント(愁訴):
前回と同様、施術後に背部痛と声枯れがかなり改善(7→2)するも、昨日症状が戻ってしまう。
症状の数値化:
●背部痛
現在の症状(意識レベル) | 7/10 |
現在の症状(機能評価チャート) | 6/10 |
筋骨格系(機能評価チャート) | 5/10 |
●声枯れ
現在の症状(意識レベル) | 7/10 |
現在の症状(機能評価チャート) | 7/10 |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス:骨盤左回旋 頸椎屈曲 | ○ | |
頸椎屈曲 | ○ | |
違和感部(輪状甲状靭帯)への触刺激 | ○ |
●EB検査
身体系&情報系EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
左第4肋骨 | ○ | |
輪状甲状靭帯 | ○ |
ハード面調整法:
● AMベイシック
ソフト面調整法:
● PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
左第4肋骨 | 復讐心 | 長女が大学の今後について、自分の事なのにほったらかしにしていることに納得がいかない |
陰性化 |
輪状甲状靱帯 |
重要感 | 退職が決まっているため、職場での重要感は0/10 |
陰性化 |
同上 |
同上 | 人の役に立っている感覚がある今の仕事は気に入っており、無くなってしまうことが寂しい |
陰性化 |
● 目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス:全て | ○ | |
頸椎屈曲 | ○ | |
違和感部(輪状甲状靱帯)への触刺激 | ○ |
4回目:7日後来院 R6,1月20日
患者コメント(愁訴):
前回の施術翌日に急激に改善し、声枯れの症状はほぼ無くなった。
咳をする際の背部の激痛も無くなり、通常時の慢性的な痛み程度になってきた。
症状の数値化:
●背部痛
現在の症状(意識レベル) | 3/10 |
現在の症状(機能評価チャート) | 4/10 |
筋骨格系(機能評価チャート) | 2/10 |
●声枯れ
現在の症状(意識レベル) | 0/10 |
現在の症状(機能評価チャート) | 0/10 |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス:左下肢(軟骨系) 頸椎伸展 | ○ | |
頸椎伸展 | ○ |
●EB検査
身体系&情報系EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
第3・4胸椎間椎間板 | ○ |
ハード面調整法:
● AMベイシック
ソフト面調整法:
● PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
第3・4胸椎間 椎間板 |
復讐心 | 夫に子育てについて、子供をコントロールしようとしすぎると言われ納得がいかない |
陰性化 |
● 目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス:全て | ○ | |
頸椎伸展 | ○ |
5回目:7日後来院 R6,1月27日
患者コメント(愁訴):
久しぶりに日常での背部痛を感じなくなった。
咳をするときなど、力が入るときに違和感がある程度に落ち着いた。
症状の数値化:
●背部痛
現在の症状(意識レベル) | 1/10 |
現在の症状(機能評価チャート) | 1/10 |
筋骨格系(機能評価チャート) | 1/10 |
●PCRT目安検査
陽性 | 陰性 | |
基本バランス:左下肢(軟骨系) 頸椎左回旋 | ○ | |
頸椎伸展 | ○ |
●EB検査
身体系&情報系EB検査部位と刺激・動作 | 陽性 | 陰性 |
第2・3胸椎間椎間板 | ○ |
ハード面調整法:
● AMベイシック
ソフト面調整法:
● PCRT認知調整法
情報系EB 身体系EB | 反応言語 | 内容 | 調整後 |
第2・3胸椎間 椎間板 |
復讐心 | 義父が体調不良であるが、夫が助けに行かないことに納得がいかない |
陰性化 |
同上 | 同上 | 夫は自分の趣味とやりたい事を優先しすぎる |
陰性化 |
● 目安検査の再評価結果:
陽性 | 陰性 | |
基本バランス:全て | ○ | |
頸椎伸展 | ○ |
5回目の施術以降:
メンテナンスの必要性をお伝えし、現在は1か月に1度のメンテナンス通院をされている。
考察:
退職と長女の大学の決断の時期がそれぞれ迫っており、再就職と長女の今後に対する不安などが脳の誤作動を引き起こし自然治癒力が妨げられたのではないと考える。
3回目の施術後に背部痛と声枯れが大きく改善したが、施術全体を通して、気に入っていた職場が無くなる虚しさについて特に長く話されており、それが今回の症状を長引かせる1番の原因だったのではと考える。
感想:
施術後から明らかに症状が改善したことで、生体エネルギーブロックは自然治癒力の妨げになること、また脳の誤作動を調整することでそれが解放され自然治癒力を高めることを改めて感じさせられた。
今回の症状は風邪からの悪化のためある程度の時間が経過すれば改善したと思われるが、患者様は受付業務をしており仕事に支障が出てしまっていたので、施術後から改善が見られたことをとても喜んで頂けたことで意味ある施術になったのではと思う。