施術者のためのQ&A
A:PCRTは、自然療法や心理療法のエッセンスを包括的、本質的に網羅しており、各プログラムは凝縮された内容になっています。その本質を理解していただくために、1年、2年、3年と継続的に繰り返し受講していただくことをお勧めしています。
また、熟練度は様々な領域にまたがった生体反応検査法の正確度にも関係してきますので、まずは、筋骨格系症状などの脳幹脊髄系(反射系)の領域(基礎1、基礎2)で結果を出して、自信をつけながら、大脳辺縁系や大脳皮質系へとステップアップされることをお勧めします。
そのように継続して受講され、臨床現場で実際に使われることで、自然にPCRTの熟練度や生体検査法の正確度が増し、臨床家としての自信がついてくると思います。そして、筋骨格系の症状はもちろんのこと、平衡感覚器系、小脳系、内分泌系、アレルギー症状、イップスやジストニアの症状、メンタル系の症状なども自信を持って施術することができるようになります。
A:PCRTは、基礎1・2、中級1・2、そして上級と段階的に学習を深めていただけるブログラムになっていますので、基礎編から学ぶことをお勧めします。
途中から受講することも可能ですが、その場合、翌年の基礎1から繰り返し継続していただかないと、PCRTの全体像を理解していただくことは難しいと思います。PCRTの検査に欠かせない「生体反応検査法」の基本は基礎1で学習しますのでとても重要なプログラムです。
A:PCRTは心理面に特化した施術法であると受け止められがちですが、メンタル面だけにフォーカスしているのではありません。脳の三層構造を基本に、症状の「誤作動記憶」がどのレベルで関係しているかに基づいて検査と施術を進めていきます。
大きく分けると2つの施術領域があり、メンタル面が関係していいない領域を「ハード面施術法」、メンタル面が関係している領域を「ソフト面施術法」としています。「大脳辺縁系」や「大脳皮質系」が関係しない筋骨格系の症状などは、脳幹脊髄系(反射系)だけの施術で十分の効果が期待できます。
心理面が関係していても、無意識領域の心理的な内容を認識することが困難な場合、文字情報やカラー情報(波長)を利用してエネルギー的に施術することも可能です。PCRTは心理面に限らず幅広い領域をカバーできる施術法ですので、患者様に合わせて臨機応変に対応することが可能です。
A:アクティベータ療法(AM)は主に「神経関節機能障害」をターゲットに施術を行います。それに伴って、脊椎関節、並びに関節周辺の神経系(自律神経系を含む)と筋肉系の機能が正常化され、主に筋肉骨格系や自律神経系の機能回復が期待できます。
一方、PCRTは、神経系、エネルギー系、五感適応系、そして、それら全てに関係するメンタル系を統合的に含めて全体論的に捉えます。よって、アクティベータ療法の施術効果も包括的に理解することができますし、併用することも容易にできます。
また、PCRTでは、様々な機能障害の原因を「誤作動記憶」=生体エネルギーブロック(EB)として捉えています。AMで施術のターゲットにしている「神経関節機能障害」、もPCRTでは関節系、あるいは筋肉系の「誤作動記憶」として捉えて施術を行います。
A:PCRTは、肩こりや腰痛などの筋骨格系の症状に対しても効果的です。あえて言えば、PCRTをマスターすればするほど筋骨格系の症状改善は簡単に思えてくるでしょう。PCRTは神経系、筋肉系だけに関係する機能異常として捉えるのではなく、筋膜系やエネルギー系(経絡・チャクラ・オーラ)も含めた「誤作動記憶」=「生体エネルギーブロック」(EB)として捉えていますので、筋骨格系の機能異常の改善に幅広く役立つことができます。また、PCRTではメンタル系(大脳辺縁系、大脳皮質系)が関係しない筋骨格系の症状を脳幹脊髄系(反射系)として捉えて施術を行いますので、施術者や患者様がその領域だけの施術を希望するのであれば、その領域だけに焦点を当てることにより、効果的に施術することが可能です。
A:もちろん即効性があります。PCRTは「誤作動記憶」にフォーカスしているので、慢性症状の改善がスムーズにできるようになると、ぎっくり腰など急性腰痛の症状に対しても、即効性を感じられると思います。
また、効果が出ないときでも「なぜその患者に効果が出ないのか」、背景(原因)も読み解く事ができるようになります。
A:患者さんの症状に応じて説明の仕方を工夫する必要があります。
例えば、慢性腰痛が長引いて、他の治療法で治らずにPCRTで改善された場合、『腰痛を起こしていた脳(身体)のクセ(誤作動記憶)が、腰痛を起こさないクセ(適応記憶)に書き換えられて体質改善されたからよくなったのですよ』
食物アレルギー症状が改善された場合も同様に、『食物アレルギーを起こしていた脳(身体)のクセ(誤作動記憶)からアレルギー症状を起こさないクセ(適応記憶)に書き換えられて、体質改善されたから良くなったのですよ』などと説明しています。
PCRTの説明の仕方はいろいろありますが、一般の方に分かりやすいキーワードは「記憶」です。慢性症状が「記憶」に関係しているということを上手に説明することで納得される方が多いようです。
A:医師は「病気そのものを治す治療行為」「病気のための治療行為」、PCRT施術者は「自然治癒力を高めて、病気改善に役立てる施術行為」「健康のための施術行為」という違いがあります。
PCRTの施術目的は、自然治癒力を高めて症状改善を促す施術行為です。
注)
医師でないPCRT施術者が、医学的な診断やその治療(外科的処置や投薬)、あるいは治ることを保証するような言動などをとれば法律に触れることになるでしょう。最も大切なことは、患者様と施術者の信頼関係(ラポール)だと思います。患者様自身の自然治癒力を高めることを大前提にした施術法であることをしっかりと説明し、お互いの同意の上で施術を行うことが重要だと考えています。