味がしない

 
報告者:会田 成臣(カイロプラクティックオフォスアイダ

2011.6.19

【患者】 39歳男性。大工。3年前から鼻炎。過去に大きな病歴なし。
【症状】 2~3ヶ月前から徐々に味覚が薄くなり、1ヶ月前からはほとんど味を感じなくなってしまった。
ここ1ヶ月は何を食べても味がしないので、食事はとりあえず口に入れて飲み込むだけ。
確認のため治療前に食卓レモンを舐めてもらうも、やはりほとんど感じない。

【治療】 初診の患者さんなので、最初に身体全体を検査しながらハード面のエネルギーブロックを治療。

左の上部頸椎に反応が出たので、神経反射を使い筋力検査・下肢長検査の説明を行い、まずはこの部位の反応を切り替える。

反応を切り替えた後、再度、筋力検査・下肢長検査で確認を行い、患者さん自身に違いを体感してもらう。

味覚へのアプローチは、治療前に舐めてもらった食卓レモンの味がしないというイメージを使って、今回新しくなったブレインマップで検査。

反応があったので、説明をしながら一度目の切り替えを行う。

反応が消えたところで、もう一度食卓レモンを舐めてもらうと、「さっきよりも味がする」とのこと、この段階で5割程度味覚が戻る。

今度はその5割の感覚をイメージしてもらい、同じように検査と切り替えを行う。

そして切り替え後、舐めてもらうと7割程度に回復。

次は7割のイメージをしてもらい切り替える。

同じ手順で合計3回の切り替えを行い、8~9割程度まで味覚が回復。

ブレインマップ終了後に念の為、セルフイメージの検査を行うと反応があったので、リラックスパターンで切り替えを行う。

一通りの治療と検査を終え、最後に確認の為もう一度舐めてもらうと「大丈夫そうです」とのことで、紹介者の方に電話で結果を報告されていました。

【考察】 今回は症状が出てから比較的早い段階で来ていただけたので、特に潜在的なストレスパターンが絡んでいなかったことと、 実際に味覚の感覚を確認しながらそれを数値化することで、段階的に患者さんに上手くイメージを作って頂けたのでブレインマップのみで早期に症状の改善が見られました。

漠然と味がしないというイメージよりも、どの程度しないのか、する時としない時の差をはっきりと認識してもらうことで、残っている症状を徐々に小さく絞っていくような感覚でアプローチすることができました。

筋骨格系の症状に対しても、同じような方法でイメージしてもらえれば、取りきれない痛みや違和感にも対応できるのか応用してみたいと思います。

また、小さな子どもやお年寄りなど、上手くイメージができない場合に同じような効果を出すにはどのようにしていくのか今後の課題にしたいと思います。

そして、紹介者の方のおかげもあり初回からラポールを築けたことで、患者さんが協力的に治療に参加してくれたのでこのような結果に繋がったのではと考えます。

術後、確認のため1週間後にもう一度来院の予定でしたが、仕事が忙しくなってしまったとのことで電話を頂き、その後の経過も良いようなのでまた時間があるときに診せて下さいと伝え終了しました。